会社を辞めるのにタイミングを計る必要はない
転職をしようとした場合、転職先を探すと共に、現在の職場を去らなければいけません。
こういった時、辞め方というのは、非常に気を使うものではないでしょうか。
立つ鳥跡を濁さずという言葉もありますが、会社を去ったとしても、関係は何かしら続くかもしれません。
去り方に問題があった場合、やはり職場に残る人間と自分との関係は、良い関係でいられる可能性は低いでしょう。
特に辞めるタイミングには、気を使う方が多いのではないでしょうか。
ここでは、転職の際の会社を辞めるタイミングについて、詳しく解説していきましょう。

この記事の目次
会社があなたの事情をどこまで考えてくれる?
最低限のルールさえ守ればいい
一般的には、突然に辞めるということは、社会人としてはルール違反です。
それぞれに所属している会社には、就労規則が設けられているはずです。
これは大企業のみならず、中小企業であろうと、会社という組織を形成している以上、設定されているルールです。
大抵の場合には、1ヶ月前に退職の意思を示すというものが多く、これに則っていれば、ルール上は文句を言われる筋合いはありません。
しかし、そこに情というものが絡んでくるのが、日本社会の厄介なところです。
例えば、業界によって違う繁忙期と呼ばれる時期や、師走や年末の12月の時期など、猫の手も借りたいというタイミングで会社を去ろうとすると、少しは会社の事情も考えてくれよとなるのは、目に見えています。
だからこそ、なるべく迷惑が掛からないタイミングを計ろうとする方が多いのですが、本当にここまで気を使う必要があるのでしょうか?
答えはNO。
まず、転職を決断したのには、それなりの理由があるからです。
その理由が、現在の職場や仕事に対して、高いストレスを感じ苦痛に感じているのであれば、自身の心身のことを考えるべきでしょう。
また将来設計のための転職であっても、転職には、ニーズの波の変化などがあり、動くべきベストのタイミングというものがあります。
辞め時を考慮したがために、成功率の高いタイミングを逸してしまうと、あなたの将来設計はここで崩れることにもなりかねません。
会社の事情に合わせてあげてもメリットはない
会社に対しては、確かに恩があるかもしれませんが、所詮は一人の従業員という立場です。
会社側が、親身になってあなたの将来に対して何かを保証してくれたり、具体的なアクションを起こしてくれることはまずあり得ません。
上司などは、引き止め工作のために、会社がどれだけあなたのことを必要としているか訴えてくることでしょう。
そして、辞めるタイミングが悪ければ、恩を着せて、もうちょっと時期を考えてくれとも説得してくるはずです。
しかし。給与をアップするだとか、その間の勤務時間を考慮してくれるなどの具体的にあなたの利益になるアクションは、起こしてはくれません。
何もしてくれない言葉だけの会社の対応ですから、逆にあなただけが会社の事情を考慮する必要はないのです。
特に介護の必要が出てきた。
出産をして育児などのサポートが必要であるといった家庭的な事情がある場合には、何よりも優先すべきは、家族の意見であり上司や同僚の意見ではありません。
このような場合には、先に転職活動を行い、家庭の変化に対応出来る条件の転職先を探しておいてから、すぐに動けるように準備をしておくべきでしょう。
20代後半なら迷わず辞めていい
迷っていると最大のチャンスを見逃すかも?
スキルアップや仕事のやりがい、活躍の場を求めて転職をするなら、辞めるタイミングは、自分の都合を最優先させるべきです。
せめてプロジェクトが終わるまで、形になるまで。
新人がある程度に育つまで待ってくれ。
これらは引き止め工作に使われる典型的なフレーズですね。
しかし、新人が育つまでには、どのくらい掛かるのでしょう。
プロジェクトが形になるのは?
完成と会社が認めるのは、何年後なのでしょうか?
そんないつまでと確定出来ないような曖昧な言葉を信用していると、転職のベストな時期を逸してしまいます。
そもそも、裏を返せば、そこまでいけば君は辞めても構わないと言われているのです。
転職に最適なタイミングで会社を辞める
だとするなら、転職のタイミングは、自身の都合で行うべき。
スキルを身につけてから転職をするという考えは、間違いではありません。
しかしながら、あなたが20代後半という年齢であれば、今すぐにでも、転職すべきです。
なぜなら、30代より20代、転職のタイミングは早い方が有利なのは事実です。
一般的な企業の考えでは、現場を任せるのは、20代まで。
30代になると、ある程度の責任のあるポストや、管理職に就けるというのがスタンダードです。
つまり、会社での位置づけが20代後半と30代では、まるで違っていることが多いということ。
もしもあたらしい世界で、色々なものを吸収したいと思っているのであれば、最前線で動くことが出来る20代後半の時期こそベストなタイミングなのです。
実際に転職サイトなどを利用してみれば分かると思いますが、各年代の中で一番ターゲットにされているのは、20代後半の人材になります。
これは、転職市場のメインターゲットと言っても過言ではありません。
一番自分の価値を高く評価してくれる時期に、会社の都合を優先して、タイミングを逸してしまうのは、まさしく愚の骨頂と言わざるを得ないのです。
まずは行動してから調整していく
20代後半は転職に最適な時期である
20代後半で一番売れる時期だから、会社を辞め、いざ転職活動をしてみたものの、思ったように良い求人と巡り会えない。
こんな経験をしている方もいらっしゃいます。
確かにメインターゲットではありますが、まず辞めるという選択肢は間違いです。
まずは転職活動をしてみましょう。
仕事をしながら、転職活動をするのは容易ではありません。
しかし、それは個人レベルでの転職活動の場合です。
現在では、転職エージェントや転職サイトが存在しており、在職中でも、こちらの条件さえ伝えておけば、その条件にマッチしている転職求人を紹介してくれます。
転職失敗の事例で最も多いのは、焦って転職先を決めてしまうこと。
最初にやめてしまい、収入がゼロだと生活が出来ないから、とにかく早く収入を得たい。
だから、条件面でも多少の妥協をする必要が出てきて、入職してから後悔するといったパターンです。
まずじっくりと時間を掛けてでも、自分にベストな転職先を見つけるというスタンスが大事。
そのために、仕事は続けておき、その間に転職エージェントなどの便利なサービスを使って、無理のない転職活動をスタートさせましょう。
それでいよいよ本格的に動き出したという状況になった時、退職の時期を調整していけば良いのです。
こういったことも、自身で行うのが難しい場合には、転職エージェントなどのキャリアコンサルタントがサポートをしてくれたり、アドバイスをしてくれますから安心しましょう。
会社中心の辞めるタイミングは全く考慮する必要はありません。
雇用期間を契約で定めていない限りは、退職を拒否する権利は会社側にはないのですから。
※有期雇用契約のケースでは企業が離職を拒否する場合があります
まとめ
会社を辞めるタイミングは、自身の都合で決めるべき。
会社のことを考えても、いざとなれば、会社はあなたのために何もしてはくれません。
特に20代後半は、転職市場のメインターゲットになっており、最も売れるこのタイミングを会社の都合で逸するのは、将来設計にも関わる大きな失敗になる。
転職の進め方には、十分に考慮をすべきで、転職方法としては、まず辞めるのではなく、転職活動をして進捗状況に合わせ、自分のタイミングで退職を切り出すのが賢い方法です。
転職エージェントなどを活用することによって、自分一人の転職活動では難しい在職中であっても、スムーズにトラブルなく進めることが可能になります。


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